陰陽説  ★全てのもの、全ての現象には陰と陽が 太極し、調和しているという考え 

この世界の全てのもの・全ての現象は、陰と陽の相反する二つの気がお互いに引きあい助け合いながら、盛んになったり衰退したりを繰り返すという考えです。陰と陽は必ずワンセットで、陰が無ければ陽も存在しないと考え、陰・陽の二つの気の調和が秩序をもたらすと考えられています。

これは、物事を相対的に捉える考え方です。たとえばここに1組の男女のカップルがいます。人間という範疇で考えた時、男性は陽、女性は陰となります。太極図 
けれども、このカップルが同じ会社に勤めていて、女性が上司だった場合は、会社という範疇で、この男性は陰となり、上司である女性が陽になるのです。空間(陽)と時間(陰)、 太陽(陽)と月(陰)、昼(陽)と夜(陰)、明るさ(陽)と暗さ(陰)、 積極性(陽)と消極性(陰)・・・等
ある1点をポイント(根)に、陰と陽の二つの側面に分ける事ができるという考え方です。

二つに分けるというと、 あたかも対立しているかのように思いますがそうではありません。
陽の気が高まると、今度は少しずつ陰の気が顔を出し始め 陰の気が高まると今度は少しずつ陽の気を出し始めるというように、お互いが消長することによって循環し、 互いに働きあうことによって新しい発展を生みだします。
陰と陽は完全に相反する性質をもっていますが、 同根であるため お互いに行き来し、性質が異なるが故 かえって引き合い、交合するものなのです。

五行説  ★万物は5つの性質に分類され、それらには独自の法則が存在する 

この世界の全てのものは「木」「火」「土」「金」「水」という五つの性質に分類され、互いに生じたり(相生)、やっつけたり(相剋)し合いながら、循環しているという考え方です。
五行の分類を図にすると下図になります。

五行 陰陽 十干 よみ 象徴 特徴 本能
甲木 こうぼく 樹木 まっすぐ・自我・頑固・自立・マイペース 守備 単独
乙木 おつぼく 草花 協調・和合・柔軟・社交性・政治力・多面性 集団
丙火 へいか 太陽 公平・中庸・ゆとり・のんびり・明朗・趣味 伝達 公的
丁火 ていか 灯火 孤独・感受性・完全・芸術性・反発反抗 私的
戊土 ぼど 不動・受け身・魅力・奉仕・愛情・経済力 引力 動的
己土 きど 田畑 庶民性・広大・準備・堅実・公平・用心深さ 静的
庚金 こうきん 岩石 鋭い・直情・短気・闘い・攻撃力・スピード 攻撃 単独
辛金 しんきん 宝石 プライド・美意識・組織力・自負心・形式 集団
壬水 じんすい 流動・創造・放浪・改革・忍耐・冒険・自由 習得 動的
癸水 きすい 蓄積・継続・冷静・伝統・学問・習得・理論 静的


五行の循環を図にすると下図になります

【生じる循環/相生(そうしょう)】
「木」は「火」を生じる ‥‥(例)木は火を生じる(擦れることで火を生む)
「火」は「土」を生じる ‥‥(例)火は土を生じる(燃えた灰が土に化する)
「土」は「金」を生じる ‥‥(例)土は金を生じる(土を掘ると金が掘れる)
「金」は「水」を生じる ‥‥(例)金は水を生じる(結露によって水滴が生じる)
「水」は「木」を生じる ‥‥(例)水は木を生じる(水を得て木が育つ)


【剋す循環/相剋(そうこく)】
「木」は「土」を尅する ‥‥(例)木剋土(木は土の養分を吸い取る)
「土」は「水」を尅する ‥‥(例)(土は水を堰き止める)
「水」は「火」を尅する ‥‥(例)(水は火を消す)
「火」は「金」を尅する ‥‥(例)(火は金属を溶かし形を変える)
「金」は「木」を尅する ‥‥(例)(金属は木を切り倒す)

人間小宇宙論  ★人間は大宇宙の一員であり、人間の中にも同じ宇宙が存在している 

算命学で使う干支暦は、本来は「こよみ・カレンダー」です。天の動き・自然の動きから時の流れを知るための道具です。ではなぜ、人の運命を説くのに『こよみ』を使うのか?
これは、人間は大宇宙の一員であり、人間の中にも同じ宇宙が存在しているという考え、『 人間小宇宙論 』 からなっています。
『 宇宙 』=『 自然 』と考えた方が、イメージしやすいかもしれません。 私たち人間は、大自然の仲間であり、一人一人が「小さな自然界そのもの」である。と。
古代の人々は、来る日も来る日も昼夜を問わず空を眺め、星を眺め、そこにある一定の法則が存在することを知ります。その法則に陰と陽の考え、五行の考えが加わり、それが暦術として発展していきました。
そんな中、古代の人々は、自分たちの中にも同じ法則が存在するのではないかと考えだしました。そして自分たちの存在を、傍観者ではなく自然界の一部として捉えることによって、全く同じ法則、同じ世界が自分たちの中にも存在していると考えたのです。自然を見つめ・自然から学び・自然と一体になったからこそ身についた感性ではないでしょうか。

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